おすすめ書籍

<オプショントレーダーにおすすめの書籍>

「勝つため」ではなく、「勝ち続けるため」に必要な本

魔術師たちの心理学

おすすめ度 ★★★★★

  • 『魔術師たちの心理学 - トレードで生計を立てる秘訣と心構え』 (ウィザード・ブックシリーズ)

まず初めに、これはオプションについての本ではありません。
さらに言うなら、一般的な意味における「心理学」の本でもありません。

「では何の本なの? オプショントレードで儲ける方法が知りたいのに」
こう思われるかもしれません。
しかし、オプショントレードを始める前に読むべき最初の一冊は何か? と聞かれたら、私は迷わずこの本を推薦します。

著者であるバン・K・タープ博士は、ベストセラー『マーケットの魔術師』で取り上げられた魔術師の1人で、世界的に名高い心理学者でもあります。 現在はトレーダーや投資家向けのコーチングを本業としており、何人もの“スーパー・トレーダー”を育成した実績も持ちます。

この本には、トップレベルのトレーダーとのカウンセリングによって得られた「成功するための要素」が凝縮されています。

成功しているトレーダーの考え方、システム構築の方法、リスクの取り方、ポジション・サイズの決定プロセス等について、「やり過ぎでは?」と思うほど具体的なノウハウが書かれています。
この本の出版にあたり、著者のクライアントから「秘密を公開しすぎる」という苦情の声があったそうですが、それも十分納得できる内容です。

この本を何度も読み、トレードにおける期待値、リスク・リワードの関係、手仕舞いの戦略、および適切なポジション・サイズを理解すれば、オプションを安全に取引するための基盤ができたと言えるでしょう。 また、この本のノウハウは株式や先物、不動産、投資信託など、あらゆる投資やトレードにおいて役立ちます。

トレードで儲かることは決して偶然ではありません。
成功しているトレーダーは、確率や統計に裏付けられた優位性をシステムに組み入れ、それを実行するための心理的な訓練を積み重ねただけなのです。 「トレーダーとして成功したい」と強く願い、どうやって訓練すれば良いかを模索している方にとって、この本は助けになるでしょう。

※ 2008年1月より、『新版 魔術師たちの心理学』が発売されています。

Amazonのレビューでは、本書について極端に否定的な意見が目に付きます。 また理由は不明ですが、明らかに本を読んでいない人のレビューもいくつか見られます。
米国のAmazon.comでは、本書について152件のレビューが投稿されており、4.5点/5点 (内、5点が三分の二以上) という高評価を得ているようです。(2008年3月現在) → Amazon.com
日本語に翻訳されただけで、ここまで評価が変わってしまうのは不思議としか言いようがありません。 どちらのレビューが正しいかは、あなた自身の目で判断してみてください。


何年経っても色あせない、トップトレーダー達の“エッセンス”

マーケットの魔術師

おすすめ度 ★★★★★

この本が書かれたのは1989年。 株価の大暴落で有名な“ブラックマンデー”の2年後であり、今から約20年も前のことになります。

しかし驚くことに、その内容は今読んでも全く古臭さを感じず、むしろ現在のマーケットについて新しい発見が得られることさえあります。 その理由は、あるトレーダーの言葉を借りるなら、「マーケットは今も昔も変わらない。 それが変わり続けているという点で」ということなのだと思います。

この本には、トレードによって数億円から数千億円の利益を稼ぎ出したトップトレーダー達のインタビューが収録されています。 ジム・ロジャーズ(冒険的投資家)、リチャード・デニス(“タートルズ”の生みの親)、ウィリアム・オニール(CANSLIM投資法の考案者)といった、日本でも名の知れたトレーダーが数多く登場します。(ジム・ロジャーズは自分がトレーダーではなく投資家であると主張していますが、これは彼の生涯利益に比べれば些細な問題です)

トレードを上手くやるには、すでに上手くやっているトレーダーに話を聞くのが一番です。
本書を読む前に、上で紹介した「魔術師たちの心理学」を読んでおくと、トップトレーダー達の言っていることがより深く理解できるでしょう。 「魔術師たちの心理学」はトップトレーダーの成功要素をモデル化したものであるため、内容に矛盾がないのは当然とも言えます。

また、オプショントレードについてのインタビューも掲載されているので、これからオプションを始めようとしている方は大きな刺激を受けるはずです。

古くて新しい。 そして普遍的なノウハウが詰まった一冊です。


オプションの売買戦略を身につけるための本

カプランのオプション売買戦略

おすすめ度 ★★★★☆

オプション戦略について書かれた本を3番目に紹介することには意味があります。

オプショントレードで大切なものは何かを議論するとき、必ず3つのことが話題にあがります。
それはシステム、リスク管理、そして心理的側面です。 オプションの売買戦略は「システム」に含まれる要素であり、大部分の人はこれを真っ先に学ぼうとします。(私もここから入りました)

しかし、もし今の知識を持ったままトレーダーとして再出発できるなら、私は最初にトレードの心理学を学びます。 2番目にリスク管理。 そして、売買戦略(システム)は3番目になると思います。

トレードの心理的側面やリスク管理は、長期的に勝ち続けるトレーダーになるための土台とも言えるものです。 これらを身につけて初めて、売買システムは機能するからです。

「カプランのオプション売買戦略」は、実際のトレードで利益を出すためのノウハウに的を絞った、言わばオプショントレーダーのための本です。 そのため、ギリシャ文字や数式といった理論的な部分は最小限に抑えられています。

それでいて、広範なオプション戦略をカバーしており、「どんな戦略がどういう時に機能するのか?」という実践的な疑問に答えてくれます。 また、ボラティリティ・トレードについての詳細な説明もあるので、オプションの基本を理解するには最適の一冊だと考えます。

ただ残念なのは、日本語の翻訳がお世辞にも読みやすいとはいえない点。 これが内容を難しく感じさせているように思えます。 また、価格が8,000円と強気の設定になっています。 今はオプションの書籍も増えているので、他に自分が読みやすいと感じる本で勉強しても良いと思います。

とはいえ、オプショントレードにおける「売買の優位性」を理解する上で、非常に有益な書籍であることには疑いの余地がありません。


米国のオプショントレーダーから学ぶ

新マーケットの魔術師

おすすめ度 ★★★★☆


「マーケットの魔術師」の続編で、主に90年代前半に行われたトップトレーダー達のインタビュー集です。

90年以降、米国のオプション市場が急速に拡大したため、前著に比べてオプショントレーダーのインタビューが増えています。 トレーダーの話はどれも素晴らしいですが、中でもオプショントレードで莫大な利益をあげているブレアー・ハル氏のインタビューが面白いです。

彼はオプショントレードを始める前、ブラックジャックのプロチームに所属しており、ラスベガスのブラックジャックで継続的に利益を上げていました。 決してイカサマはせず、「適切な戦略とマネー・マネジメント」だけで、実質的にカジノを打ち負かしていたそうです。

当然、カジノにとって好ましい客ではなかったため、彼はすぐにカジノへの出入りが禁止されてしまいます。 しかし、ブラックジャックでカジノを打ち負かしたのと同じやり方で、オプショントレードでも利益が出せることに彼は気づきました。 それはつまり、「長期的にプラスの期待値を持つ戦略を使い、適切なマネー・マネジメントを用いる」ことです。

彼曰く、「マーケットではどれだけ稼いでも誰も文句を言わないし、出入り禁止にもならない」とのこと。 このブレアー・ハル氏の章だけでも、オプショントレーダーにとっては一読の価値がある本です。

全体的にはトレードの実務に関する話も多く、米国市場での取引経験がない方は途中で退屈してしまうかもしれません。 しかし随所に見られる“成功のエッセンス”は、あらゆるトレーダーにとって貴重な教訓になるはずです。


<投資全般に役立つ書籍>

経済的自由を実現するための実践書

魔術師たちの投資術

おすすめ度 ★★★★★

「魔術師たちの心理学」の著者であるバン・K・タープ博士による書籍で、普通の人が安全かつ具体的なステップで経済的自由を得るための方法を伝授しています。

パーソナル・ファイナンスの分野ではロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さんシリーズ」が有名ですが、より具体的な資産管理テクニックを知るには本書の方が適しています。

株、債券、金、不動産などの投資先に、いつ、どのように投資すべきかを教えてくれる簡単なモデルが紹介されており、投資の長期的な計画を立てるのに役立ちます。

またインフレやデフレ、為替変動、金利のサイクルなどについても分かりやすく解説されており、マクロ経済の変化に柔軟に対応しながら資産形成をするノウハウが身につきます。 オプションは投資対象の一つですが、まずはあらゆる分野の投資先について学び、自分の目標達成に最も適した方法で投資を行うことが重要だと考えます。

この本を読んだ後には、経済的自立は決して夢のような話ではなく、手の届くところにあるということが実感できると思います。


「頭のレバレッジ」で経済的自由を手に入れる

金持ち父さん

おすすめ度 ★★★★★

ロバート・キヨサキ氏による「金持ち父さんシリーズ」の一つ。 キヨサキ氏の本は数多く出版されていますが、個人的には本書がベストだと考えます。

この本の良いところは、キヨサキ氏が成功するまでの過程で経験した困難や失敗、心理的葛藤などが率直に書かれている点です。

過去の辛い失敗から、彼は目標達成に最も必要なものが「考え方」であることに気づきます。
失敗とは心の一時的な状態に過ぎず、考え方を改めることによって成功は身近なものになる。 このことを「頭の中のレバレッジ」と彼は呼んでいます。

経済的自立の達成には人の心理的側面が重要であるというテーマは、タープ博士の「魔術師たちの心理学」とも共通しています。 つまり、どうやって投資するか(=システム)よりも、どのような心理状態で投資に臨むかが重要であるということです。

キヨサキ氏は、考え方の習慣を変えることが出来れば誰でもお金持ちになれるということを本書で強調しています。

また本書の後半部分では、レバレッジを使った投資について書かれており、オプションの有効性についての説明があります。 「金持ちは取引を終了したときではなく、開始したときに利益を得る」という著者の言葉は、カプラン氏の「売買の優位性」とも共通していて面白いです。

本書と前述の「魔術師たちの投資術」を合わせて読むことで、経済的自立に向けた具体的なスタートを切ることができるでしょう。


<その他のオプション関連書籍>

オプション
売買入門 おすすめ度 ★★★★☆ (出版社: パンローリング)


カプランのオプション売買戦略」の翻訳者であり、米国オプションのトレーダーでもある増田丞美氏によって書かれた本。 「カプランの…」よりも、初学者にとっては読みやすい 内容となっています。 内容的には重複部分もありますが、カプランのオプション売買戦略とセットで読むことにより、説明が補足し合って理解が深まると思います。




オプション売買入門の入門 おすすめ度 ★★★☆☆ (出版社: パンローリング)


上の「オプション売買入門」の内容が漫画になったものです。
漫画なので読みやすく、オプションについて全く知らない人がとりあえず最初に読むのに適しています。 ただし、ボラティリティや売買戦略などの説明にやや不足があるため、この1冊はあくまでも入門の入門として、他の書籍で本格的にオプションの知識を学ぶ必要があるでしょう。




オプション売買の実戦 おすすめ度 ★★★☆☆ (出版社: パンローリング)


「オプション売買入門」の続編で、実践的なオプションの売買手法について書かれた本です。 カプランのオプション売買戦略をベースとした売買手法を、日本や米国のオプション市場で活用する方法を紹介しています。 場帳の取り方などの管理テクニックは、トレード経験が無い方にとっては参考になるかもしれません。