米国で取引している典型的なオプショントレーダーとは、どんな人達なのか? このような疑問に答えるために、チャールズ・シュワブ社(米国の大手ネット証券会社)は、自社の顧客で積極的にオプションを取引している800人を対象に、経歴などの調査を行いました。

2006年12月の調査結果によると、オプショントレーダーの94%が男性であり、平均年齢は57歳。 平均で11年の投資経験があることが分かりました。
また、87%が自己判断に基づいて取引を行っており、うち42%は「セミリタイア」の状態にあるといいます。

オプショントレーダーの61%は、自分がリスクを冒して(管理して)取引しているとみなしており、56%はオプションを引退プランの一部と位置づけています。

そして、40%のオプショントレーダーは、オプションには株式や債券には無い「優位性」があると認識しています。 その一方で、市場の動きを正確に予測し、マーケットを出し抜こうと考えているオプショントレーダーは、全体の3分の一に満たないという結果も出ています。

目的別では、短期間の売買を主とする投機目的が68%、ポートフォリオのヘッジ目的が42%、そして長期的な売買や投資目的での取引が20%となっています。

今回の調査結果は米国のオプショントレーダーについてですが、多様な参加者がいるオプション市場において、このように具体的な統計データが得られたのは初めてのことです。

2006年の米国のオプション市場は、出来高が前年比35%の大幅増となり、過去最高の取引量を記録しました。
今後、市場規模のさらなる拡大により、“典型的なオプショントレーダー”も徐々に変化していくと考えられます。

参照データ: 「Options Trader」2007年2月号