米国の電子先物取引所インターコンチネンタル取引所(ICE)は15日、シカゴ商品取引所(CBOT)に対し買収を提案したと発表しました。 CBOTは2006年12月にシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)と合併することで合意しており、ICEの提案は対抗買収になります。

ICEは電子取引に特化した先物取引所で、原油の国際相場に大きな影響を持つ「WTI」などのエネルギー商品を扱っています。 2007年1月には、ニューヨーク商品取引所(NYBOT)との業務提携を行い、コーヒーやココアなどの農業商品の取引も開始しています。

すでに米国一の先物・オプション取引所であるCMEがCBOTとの合併に合意し、今年中頃にも「CMEグループ」という巨大な取引所が誕生する予定でした。 しかし、独占的な立場を利用して取引手数料の引き上げが行われるなど、投資家にとって不利な変更がなされる懸念もありました。

ICEによる対抗買収の提案は、CMEが主導する取引所再編の流れに一石を投じることになります。
CBOTは取締役会で買収案を検討するとしています。
→ 参考:NIKKEI NET ニュース