日経225オプションの平均IV、約1年2ヶ月ぶりの低水準に

日経225オプションの平均インプライド・ボラティリティ(※)が20日の終値ベース(イブニング・セッション前)で20.1%まで下落し、約1年2ヶ月ぶりの低水準になりました。

(※)平均インプライド・ボラティリティ(IV)の算出において、当サイトでは次の条件を満たすオプションを計算対象にしています。
  1. ウィークリーを除く直近3つの限月
  2. プレミアムが3以上
  3. 出来高が100以上
参考:オプション道場 ボラティリティ・チャート

平均IVが20%付近まで下落したケースは、直近では2015年5月14日~2015年8月18日の期間が該当します。この期間の日経平均株価は、2015年6月24日にITバブル超えとなる2万952円の高値を付け、その2ヶ月後には1万7806円へと下落しました。(ピークから15%の下落)

また、平均IVが21.0%まで下落した2015年12月29日のケースでは、翌日の大納会(年末の最終取引)で日経平均株価が1万9033円を付けた後、年明けから相場が大きく崩れ、2016年2月12日に1万4865円の安値を付けるまで下落トレンドが続きました。(年末の終値から22%の下落)

平均IVが20%付近まで下落した後、前者のケースでは30営業日後、後者のケースでは年をまたいで2営業日後から日経平均株価が下落に転じています。

一方で、平均IVが20.5%まで下落した2015年2月26日のケースでは、その直後に株価の大きな下落は見られず、上述の2015年6月24日(2万952円の高値)まで、約4ヶ月間にわたって株価が上昇し続けました。

そして本日、平均IVが今年初めて20%付近まで下落しました。今回のケースがどのような経過をたどるかは分かりませんが、少なくとも現状での「プット売り」は、すでにハイリスク・ローリターンの領域に入っていると言えるでしょう。