日経225オプションの平均IV 30%を下回る

日経225オプションの平均インプライド・ボラティリティ(※)が25日の終値ベースで29.8%となり、震災後初めて30%を下回りました。

(※)本サイトでは平均インプライド・ボラティリティ(IV)の算出方法として、(1)直近3ヶ月の限月、(2)プレミアムが3以上、(3)出来高が100以上
の条件を満たすオプションを計算対象にしています。

平均IVは、東日本大震災後の週明けの月曜日に11.3ポイント上昇して30%を突破。 さらに福島原発事故の影響が懸念され、二日後の16日には55%まで上昇しました。

しかしその後はIVの低下傾向が続き、6週間後の4月25日に30%を下回りました。 震災直後の混乱は大きかったものの、日経平均株価の大幅な変動は3日間程度に限られたことや、その後の株価の動きが落ち着いていることなどが影響していると考えられます。

リーマン・ショックの際には、IVが30を超えてから再び30以下の水準に戻るまでに10ヶ月も掛かりました。(2008年9月~2009年7月) その当時に比べると、震災後のIVはピークも低く、短期間で平時の水準に戻っています。

<参考> リーマン・ショック時の日経225オプションIV・HVチャート

リーマン・ショック時の日経225オプション ボラティリティ・チャート

リーマン・ショック時には、最初の暴落から3ヶ月後に一度安定化の動きが見られましたが、その後マーケットの下落とともに再びIVが上昇に転じました。
今後、似たような動きが見られる可能性はあると思います。

参考:ボラティリティ・チャート