CMEグループの取引高 2016年は過去最高、前年比2%増

米国最大の先物・オプション取引所を運営する「CMEグループ」は5日、2015年の先物とオプションの取引高が一日平均で合計1,390万枚となり、これまで最高だった2014年を上回り、過去最高の取引高を更新したと発表しました。

オプションの取引高は、前年比7%増の一日平均 270万枚となり、こちらも過去最高を更新しています。

市場別では、エネルギー市場の先物・オプションが前年比21%増、一日当たり約200万枚の取引高となり、過去最高を記録。 農産物市場は前年比13%増、一日当たり130万枚の取引高に達し、こちらも過去最高を記録しました。

2015年の先物市場では、原油価格の下落、ボラティリティの急騰、そしてFRBの金利引き上げなどがリスクとして注目され、先物やオプションの活発な売買につながりました。 実際に利上げが実施されたことで、12月の中旬以降は金利市場の売買が減少しましたが、今後は追加の利上げへと市場の関心が移ることになります。

2016年は、新興国市場の減速、先進国の債務問題、そして長引くエネルギー価格の低迷など、引き続き多くのリスクがあり、ボラティリティの高い状態が続く可能性もあります。 しかし、ボラティリティのあるところに、オプションの機会あり。 世界経済にリスク要因があるかぎり、先物・オプション市場では活発な売買が続きそうです。

参照: CMEグループ Press Release