オプション取引 用語集

あ行

アウト・オブ・ザ・マネー
 (Out of the Money)
原資産価格からコール・オプション権利行使価格を差し引いた額、またはプット・オプション権利行使価格から原資産価格を差し引いた額がマイナスとなるオプションのこと。
 関連 → アット・ザ・マネーイン・ザ・マネー
アセット・オア・ナッシング・オプション
 (Asset-or-nothing Option)
バイナリー・オプションの一種。
満期日イン・ザ・マネーになった場合には原資産と同じ価値を持ち、満期日にオウト・オブ・ザ・マネーまたはアット・ザ・マネーだった場合は、全く価値を持たないオプション。
 関連 → キャッシュ・オア・ナッシング・オプションバイナリー・オプション
アット・ザ・マネー
 (At the Money)
オプションの権利行使価格と、原資産の価格が同じであること。 または、そのようなオプション。
 関連 → イン・ザ・マネーアウト・オブ・ザ・マネー
アメリカン・タイプ オプション
 (American Style Option)
オプションの満期日までの期間であれば、いつでも権利行使を行えるタイプのオプション。
 関連 → ヨーロピアン・タイプ オプション
E-Mini S&P 500オプション
 (E-mini S&P 500 Option)
S&P 500先物を原資産とするオプションで、CMEに上場している。
S&P 500先物オプションよりも取引単位を小さくしているため、個人投資家にとって比較的取引しやすい。
 関連 → S&P 500先物オプション
eワラント
 (eWarrant)
ゴールドマン・サックス社が発行する、カバード・ワラント。日本の証券会社を通じて取引可能。
 関連 → カバード・ワラント
イン・ザ・マネー
 (In the Money)
原資産価格からコール・オプション権利行使価格を差し引いた額、またはプット・オプション権利行使価格から原資産価格を差し引いた額がゼロより大きいプラスとなるオプションのこと。
 関連 → アット・ザ・マネーアウト・オブ・ザ・マネー本質的価値
インプライド・ボラティリティ
 (Implied Volatility)
オプションのプレミアムをもとに計算される値。
プレミアム以外の要素 (原資産価格、権利行使価格満期日までの日数、ヒストリカル・ボラティリティ、金利)は固定であるため、インプライド・ボラティリティを見ることにより、そのオプションが割高か割安かを判断することができる。
ただし、割高なオプションであっても今後さらに割高になるということもあるので、インプライド・ボラティリティのトレンドも意識したトレードを行うことが重要。
 関連 → ボラティリティヒストリカル・ボラティリティ
IB
 (Introducing Broker)
米国の先物・オプション取引において、投資家に直接サービスを行うブローカーのこと。
注文の受付・執行などのフロア業務は、FCM(Futures Commision Merchant )が行っており、IBは関与しない。これにより、FCMはフロア業務に専念することができ、IBは顧客サービスに専念することができる。
 関連 → FCM
エキゾチック・オプション
 (Exotic Option)
通常のオプションに特殊なルールを加えたオプションの総称。
バリアー・オプションバイナリー・オプションなどがある。
 関連 → バニラ・オプション
FCM
 (Futures Commision Merchant)
米国の先物・オプション取引において、顧客の資金を預かり、注文執行などのフロア業務を担当する会社。投資家に対するサービス業務は、通常IB(Introducing Broker)が仲介して行うため、投資家と直接接する機会はあまり無い。
 関連 → IB
SQ
 (Special Quotation)
特別清算指数の略称。 
日経225オプション権利行使される際に適用される、原資産価格を表す。 オプション満期日の翌取引日の、最初に値が付いた日経平均株価指数(日経225)がSQとなる。 
S&P 100オプション
 (S&P 100 Index Option)
S&P100指数を原資産とするオプション。
銘柄には、アメリカン・タイプ権利行使される「OEX」と、ヨーロピアン・タイプ権利行使される「XEO」の2種類がある。 ともにCBOEに上場しており、流動性がある。
大手の機関投資家などは、ポートフォリオのヘッジとして、S&P100のプットオプションを大量に購入するため、コールオプションに比べてプットオプションインプライド・ボラティリティが高くなりやすいという特徴がある。
S&P 500オプション
 (S&P 500 Index Option)
CBOEに上場しているオプション取引。 米国の株式市場を反映する株価指数である、S&P500指数を原資産とするオプション。
市場規模、流動性、業種などを考慮して選ばれる、500種の株をもとに指数が算出される。 大手の機関投資家などは、ポートフォリオのヘッジとして、S&P500のプットオプションを大量に購入するため、コールオプションに比べてプットオプションインプライド・ボラティリティが高くなりやすいという特徴がある。 銘柄のシンボルは「SPX」で、この名前で呼ばれることが多い。
S&P 500先物オプション
 (S&P 500 Index Future Option)
S&P500指数先物を原資産とするオプション。
CMEに上場しており、活発に取引が行われている。 大手の機関投資家などは、ポートフォリオのヘッジとして、S&P500のプットオプションを大量に購入するため、コールオプションに比べてプットオプションのインプライド・ボラティリティが高くなりやすいという特徴がある。
SGX
 (Singapore Exchange)
シンガポール取引所。 1999年に、Stock Exchange of Singapore (SES) と Singapore International Monetary Exchange (SIMEX)の合併により設立された。
日本の日経225オプションが上場している。 しかし、大阪証券取引所に上場している日経225オプションよりも取引量は少ない。
SPAN
 (Standard Portfolio Analysis of Risk)
1988年にCMEが開発した、先物・オプションの証拠金算出システム。
SPAN方式では、売りポジションと買いポジションを相殺するなどして、ポートフォリオ全体から必要証拠金を算出する。 現在SPANは、先物・オプション取引業界のスタンダードとなっており、アメリカではほとんど全ての取引所でSPAN方式の証拠金計算が採用されている。 また、大阪証券取引所においても、2000年10月30日よりSPANが採用され、現在も同取引所の先物・オプション取引に対する証拠金は、SPAN方式で計算されている。
SPX

S&P 500オプションのシンボル(銘柄を表すコード)。
XEO

S&P 100指数を原資産とする、ヨーロピアン・タイプのオプションのシンボル(銘柄を表すコード)。
 関連 → S&P 100オプションOEX
NYMEX
 (New York Mercantile Exchange)
1872年にニューヨークに設立された取引所。 日本語名はニューヨーク商業取引所、通称「ナイメックス」。
設立当時は、“The Butter and Cheese Exchange of New York”と呼ばれており、次第に取り扱い商品が増えて、現在の呼び名になった。 NYMEX部門とCOMEX部門により構成されている。 NYMEX部門では原油、ガソリン、天然ガスなどのエネルギー、COMEX部門では金、銀、銅、プラチナなどの金属商品の先物およびオプションが上場している。
 関連 → COMEX
NYBOT
 (New York Board of Trade)
ニューヨーク商品取引所。 トロピカル商品の先物取引、およびオプション取引を扱う先物・オプション取引所。
コーヒー、砂糖、綿花、ココア、オレンジジュースなどの先物やオプションが活発に取引されている。 New York Cotton Exchange (NYCE)とCoffee, Sugar & Cocoa Exchange(CSC)の合併により設立された。
OEX

S&P 100指数を原資産とする、アメリカン・タイプのオプションのシンボル(銘柄を表すコード)。
 関連 → S&P 100オプションXEO
追証
(おいしょう) (Margin Call)
追加証拠金の略称。
 関連 → 追加証拠金
大阪証券取引所
 (Osaka Securities Exchange)
1878年(明治11年)に、「大阪株式取引所」として設立されたのが始まり。 以後、東京証券取引所とともに、日本の株式取引における中心的な役割を担っている。
日経225オプション日経300オプションなどの株価指数オプションが上場しており、日経225オプションは活発に取引されている。 また、株券オプションも上場しているが、取引量はまだ非常に少ない。

か行

カバード・オプション
 (Covered Option)
オプションの売りポジションをカバーするような原資産を保有し、オプションを売ること。
原資産の買いポジションを保有した状態でコール・オプションを売る「カバード・コール」と、原資産の売りポジションを保有した状態でプット・オプションを売る「カバード・プット」がある。
 関連 → ネイキッド・オプション
カバード・ワラント
 (Warrant)
オプションタイプのデリバティブ(金融派生商品)。
オプションが市場で直接取引されるのに対して、カバード・ワラントは会社によって発行される。 コール型とプット型があり、基本的な仕組みはオプションとほぼ同じ。
 関連 → eワラント
株式オプション
 (Stock Option)
株を原資産とするオプションのこと。 日本市場では取引量が少なく、一般投資家が自由に取引できる環境にはなっていない。
米国市場では、CBOE等に上場している3,000種を超える株式オプションが取引可能。
株券オプション
 (Stock Option)
株価指数オプション
 (Index Option)
株価指数を原資産とするオプション。
国内では日経225オプションTOPIXオプションなどがある。 米国市場では、OEXSPXなどが取引されている。 権利行使後は、差金決済による決済が行われる。
カレンダー・スプレッド
 (Calender Spread)
ある原資産に対する期近のオプションを売り、期先のオプションを売るスプレッド
満期日が近いオプションは、満期日が遠いオプションよりも、タイム・ディケイによってより早くプレミアムが剥げるということを利用したもの。 特に、期近インプライド・ボラティリティ期先インプライド・ボラティリティよりも高い場合、利益になる可能性が高いスプレッド
ガンマ
 (Gamma)
原資産の価格変動に対する、デルタの変動率を表す指標。
コールに対してもプットに対しても常に正の値となる。 ガンマ値は、アット・ザ・マネーのオプションにおいて最も大きく、イン・ザ・マネーまたはアウト・オブ・ザ・ マネーに離れていくに従い少しずつ小さくなる。
 関連 → ギリシャ指標デルタベガセータ
期近月
 (Near Month)
オプション(または先物)の満期日がある月の中で、現在の日付から近い月のこと。
例えば、7月現在、8月限・9月限・10月限のオプションが取引可能であった場合、8月限のオプションを期近月のオプションと呼ぶ。
期先月
 (Far Month)
オプション(または先物)の満期日がある月の中で、現在の日付から遠い月のこと。
例えば、7月現在、8月限・9月限・10月限のオプションが取引可能であった場合、10月限のオプションを期先月のオプションと呼ぶ。
キャッシュ・オア・ナッシング・オプション
 (Cash-or-nothing Option)
バイナリー・オプションの一種。
満期日イン・ザ・マネーになった場合には固定された価値を持ち、満期日アウト・オブ・ザ・マネーまたはアット・ザ・マネーだった場合は全く価値を持たないオプション。
 関連 → アセット・オア・ナッシング・オプションバイナリー・オプション
ギリシャ指標
 (Greeks)
オプション・プレミアムの変動を予測するための、数学的な指標。
デルタガンマベガセータの4種類がある。
 関連 → デルタガンマベガセータ
クリアリング・ハウス
 (Clearing House)
米国市場で、取引所が行う証券およびデリバティブ売買に対して、保障義務を担う会社。
クリアリング・ハウスは、取引会社の破産などによる支払いリスクから、投資家を守る役割を果たしている。
クレジット・スプレッド
 (Credit Spread)
オプションの売りを行い、そのオプションよりもアウト・オブ・ザ・マネーのオプションを同枚数買う
スプレッドプレミアムによる利益額は減少するが、潜在的な損失を限定することが目的。
限月
(げんげつ) (Delivery Month)
オプションの満期日がある月のこと。 限月はオプション銘柄により異なる。
原資産
 (Underlying Asset)
オプションの対象となる物 。(買う権利、または売る権利の対象となる物)
権利行使
 (Exercise)
オプションの所有者(買い手)が、オプションの権利を行使して、原資産の引渡しを要求すること。
権利行使価格
 (Strike Price)
オプションの権利が行使され、原資産の引渡しが行われる際に適用される価格。
権利放棄
 (Expire Worthless)
権利行使されることなく満期日を過ぎ、オプションの価値が無くなる事。
コール・オプション
 (Call Option)
ある物(=原資産)を買う権利。 コール・オプションの買い手は、権利行使価格原資産を買う権利を持つが、これは必ず買わなくてはならないという義務ではない。 一方、コール・オプションの売り手は、買い手の権利行使に応じて原資産を引き渡す義務がある。
国債先物オプション
 (Tresury Futures Option)
長期国債先物取引、又は中期国債先物取引を対象とするオプション。
日本の国債先物オプションは、東京証券取引所に上場している。 米国では、30年物、10年物、5年物の国債先物オプションがCBOTに上場しており、活発に取引されている。

さ行

先物オプション
 (Futures Option)
株価指数先物、商品先物、金利先物などを原資産とするオプションの総称。
現物オプションと比較してレバレッジがある。
差金決済
 (Closing without Delivery)
株価指数オプションなどのように、原資産が物として存在しないオプション取引において、権利行使後に原資産価格とオプションの権利行使価格の差額が決済されること。
日経225オプションの場合、満期日の翌日にオプションがイン・ザ・マネーであった場合、自動的に差金決済が行われる。 また、商品先物取引において、現物の受け渡しをせずにポジションを閉じることも意味する。
CME
 (Chicago Mercantile Exchange)
1898年にシカゴに設立された、先物取引・先物オプション取引のための取引所。
S&P 500先物などの株価指数先物、日本円・ブリティッシュ・ポンドなどの通貨先物、金利先物、家畜先物などのオプションが上場しており、活発に取引が行われている。
COMEX
 (Commodity Exchange)
NYMEXの金属取引部門。
金、銀、銅、プラチナなどの先物、および先物オプションが上場している。
 関連 → NYMEX
CBOE
 (Chicago Board Options Exchange)
1973年に設立されたシカゴのオプション専門取引所。 日本名はシカゴ・オプション取引所。
現在2000以上の企業の株券オプションS&P100オプション(OEX, XEO)、S&P500オプション(SPX)などの株価指数オプションが多数上場しており、1日に150万枚近くのオプションが取引されている。
CBOT
 (Chicago Board Of Trade)
1848年にシカゴに設立された、先物取引・先物オプション取引のための取引所。
設立当初は、コーン、小麦、大豆といった穀物の先物取引のみでスタートした。
現在では、穀物の先物・オプションに加えて、米国長期債権(T-Bond)などの金融商品を始めとする幅広い銘柄の先物、オプションが上場しており、活発に取引が行われている。
時間価値
 (Time Value)
原資産価格の、未来の価格変動への期待から生じる、オプションの価値。
時間の経過とともに減少し、オプションの満期日にはゼロになる。
 関連 → タイム・ディケイ本質的価値
証拠金取引
 (Margin Trade)
資金を借りながら行う、信用取引のこと。
取引口座には、潜在的なリスクに対して必要とされる証拠金を入れておくことが求められる。 利益と損失が増幅されるため、通常の取引と比べてハイリスクである。 オプション取引では、オプションのネイキッド売りが証拠金取引に該当する。
ショート
 (Short)
「売り」の意。
例えば、「オプションのショート2枚のポジションを持っている」というのは、オプションを2枚売っている状態のこと。
 関連 → ロング
ショート・ストラングル
 (Short Strangle)
アウト・オブ・ザ・マネーコールオプションプットオプションを同時に売るスプレッド
原資産価格が大きく変動しない市場において有効で、タイム・ディケイによって利益を得るのが目的。 ニュートラル・オプション・ポジションNOPS)とも呼ばれる。
 関連 → ストラドルタイム・ディケイ
ストックオプション
 (Employee Stock Option)
会社から役員・従業員に授与される、自社株に対するコール・オプションのこと。
従業員から権利行使されると、会社は自社の持ち株か新株を引き渡して応じる。 もし株価が上がった場合、従業員は権利行使を行い、過去の株価で自社の株を買うことができるため、買ってからすぐに売れば売却益を得ることができる。
ストラドル
 (Straddle)
アット・ザ・マネー付近の、プットオプションおよびコールオプションを同時に売買するスプレッド。
ストラングル
 (Strangle)
アウト・オブ・ザ・マネーの、プットオプションおよびコールオプションを同時に売買するスプレッド。
スプレッド
 (Spread)
1つの原資産に対して、異なる限月権利行使価格のオプションを複数売買すること。
セータ
 (Theta)
タイム・ディケイ(時間の経過)によって1日ごとに失われる、オプション価格。
常に負の値で表され、数値は1日ごとに減少する実際のオプション価格を表す。 アット・ザ・マネーのオプションでは、満期日が近づくに つれてセータは上昇する。 一方、イン・ザ・マネーアウト・オブ・ザ・マネーの オプションでは、満期日が近づくにつれてセータは減少する。 
 関連 → ギリシャ指標デルタベガガンマ

た行

タイム・ディケイ
 (Time Decay)
オプションの時間価値が、時間の経過とともに減少していくこと。 オプションの満期日が近づくに従い、タイム・ディケイは大きくなる。
追加証拠金
 (Margin Call)
オプションのネイキッド売りポジションを保有している際に、オプションのプレミアムが上昇し、必要証拠金額が口座資金を上回った場合に要求される資金のこと。
T-Note
 (Treasury Note)
米国中期債権(U.S. Treasury Note)の略称。
10年物(10 Year T-Note)、5年物(5 Year T-Note)および2年物(2 Year T-Note)の先物オプションがCBOTに上場しており、10年物と5年物は活発に取引されている。
 関連 → 米国中期債権10 Year T-Note5 Year T-Note
T-Bond
 (U.S. Treasury Bond)
米国長期債権(U.S. Treasury Bond)の略称で、暗黙的に30年物の債権を指すことが多い。 30年物(30 Year T-Bond)の先物オプションCBOTに上場しており、活発に取引されている。
 関連 → 米国長期債権30 Year T-Bond
デジタル・オプション
 (Digital Option)
エキゾチック・オプションの一種であり、バイナリー・オプションの別名。
原資産価格がある価格に達すると、大きな価値を持つことになるが、達しない場合は全く価値を持たないオプション。
 関連 → バイナリー・オプション
デビット・スプレッド
 (Debit Spread)
オプションの買いと売りを同枚数行い、差し引きで支払いとなるスプレッド
例えば、ある原資産に対するオプションを買い、そのオプションよりもアウト・オブ・ザ・マネーのオプションを同枚数売るスプレッドなど。
最大利益を固定する代わりに、利益になる確率を上げることが目的。
デリバティブ
 (Derivative)
金融派生商品のこと。
実際の物自体を取引するのではなく、物の価格変動を利用し、そこから派生した商品のことを指す。 オプション取引や先物取引などがデリバティブに該当する。
デルタ
 (Delta)
原資産の価格変動に対する、オプション価格の変動率。
コール・オプションは正のデルタ値を持ち、プット・ オプションは負のデルタ値を持つ。
アット・ザ・マネーのオプションは、通常0.5に近い デルタ値となる。
イン・ザ・マネーのオプションは、通常0.8から0.9以上のデルタ値を持ち、原資産の価格とほぼ連動してプレミアムが上昇(下落)する。
反対に、アウト・オブ・ザ・マネーのオプションは0.2以下のデルタであることが多く、原資産の価格変動がプレミアムに与える影響が小さい。
 関連 → ギリシャ指標ガンマセータベガ
デルタ・ニュートラル
 (Delta Neutral)
ある原資産のオプション売買において、ポジション全体のデルタ値が0に近くなっていること。 原資産市場に対して強気でも弱気でもなく、中立的な立場を取りたい時に利用される手法。
東京工業品取引所
 (The Tokyo Commodity Exchange)
1984年に、旧東京繊維商品取引所、旧東京ゴム取引所および旧東京金取引所の統合により設立された取引所。 貴金属、石油、ゴム商品の先物が上場している。
また、金先物オプションが2004年5月17日に上場しているが、取引量は少ない。
東京穀物商品取引所
 (The Tokyo Grain Exchange)
1950年に「商品取引所法」が公布、制定された後、1952年に設立された取引所。
とうもろこし、大豆、小豆、粗糖、コーヒーなどの穀物商品の先物が上場している。
オプションは、とうもろこし先物オプション、大豆先物オプション、粗糖先物オプションが上場しているが、いずれも取引量は少ない。
東京証券取引所
 (Tokyo Security Exchange)
1878年(明治11年)に、「東京株式取引所」として設立されたのが始まり。
TOPIXオプション国債先物オプション株式オプションが上場しているが、オプションの取引量はまだ少ない。
特別清算指数(SQ
 (Special Quotation)
日経225オプション権利行使される際に適用される、原資産価格を表す。 オプション満期日の翌取引日の、最初に値が付いた日経平均株価指数(日経225)が特別清算指数(SQ)となる。 
TOPIXオプション
 (TOPIX Option)
東証株価指数(TOPIX)を原資産とするオプションで、東京証券取引所に上場している。 取引量が十分とは言えず、流動性に乏しいので、取引を行うことは困難。
取引高
 (Volume)
一定期間内における、取引の量を表す。
ある日の日経225オプションの取引量が10000であった場合、その日10000枚のオプションが取引されたことを意味する。
 関連 → 取組高
取組高
 (Open Interest / Open Int.)
まだクローズされていない、オプションの数。(または、先物ポジションの数)
取引高と取組高の関係を、下記の表に記載しています。

日付 取引内容 取引高 取組高
4月1日 AさんがBさんに、オプションを1枚新規で売った。 11
4月2日 CさんがDさんに、オプションを5枚新規で売った。 56
4月3日 BさんがCさんに、保有しているオプションを1枚転売した。 15
4月4日 DさんがEさんに、保有しているオプションを5枚転売した。 55

な行

ニア・ザ・マネー
 (Near the Money)
アット・ザ・マネーに近いオプションのこと。
 関連 → アット・ザ・マネー
日経225オプション
 (Nikkei 225 Option)
日経225(日経平均)株価指数を原資産とするオプションで、大阪証券取引所に上場している。 1日に数万枚の取引量があり、日本市場のオプションとしては唯一、十分な流動性がある。
日経300オプション
 (Nikkei 300 Option)
日経300株価指数を原資産とするオプションで、大阪証券取引所に上場している。 取引量はほとんど無く、一般の投資家が取引を行うことは困難。
ニュートラル・オプション・ポジション
 (Neutral Option Position)
アウト・オブ・ザ・マネーコールオプションプットオプションを、同枚数売るスプレッド
原資産価格が大きく変動しない市場において有効で、タイム・ディケイによって利益を得るのが目的。 ショート・ストラングルとも呼ばれる。
 関連 → タイム・ディケイ
ネイキッド・オプション
 (Naked Option)
原資産を保有せずに、そのオプションを売ること。
権利行使を受けた場合、原資産の引渡し、または引き取りが発生することになるため、潜在的なリスクに対する証拠金が必要となる。
 関連 → カバード・オプション
ノックアウト・オプション
 (Knock-out Option)
バリアー・オプションの一つ。
原資産の価格がある一定価格(バリアー)に達すると、即座に無効となるオプション。
 関連 → ノックイン・オプションバリアー・オプション
ノックイン・オプション
 (Knock-in Option)
バリアー・オプションの一つ。
原資産の価格がある一定価格(バリアー)に達しないと、有効にならないオプション。
 関連 → ノックアウト・オプションバリアー・オプション

は行

バイナリー・オプション
 (Binary Option)
エキゾチック・オプションの一種。
原資産価格がある価格に達すると、大きな価値を持つことになるが、達しない場合は全く価値を持たないオプション。
 関連 → キャッシュ・オア・ナッシング・オプションアセット・オア・ナッシング・オプション
裸のオプション
 (Naked Option)
バタフライ
 (Butterfly)
ある原資産に対するオプションを買い、それよりもアウト・オブ・ザ・マネーのオプションを2倍数売り、さらにアウト・オブ・ザ・マネーのオプションを、最初に買ったのと同枚数買うスプレッド
バニラ・オプション
 (Vanilla Option)
エキゾチック・オプションと比較する際に用いられる、通常のオプションの呼び名。 単に「オプション」とだけ言う場合、バニラ・オプションのことを指す。
 関連 → エキゾチック・オプション
バリアー・オプション
 (Barrier Option)
エキゾチック・オプションの一種。
原資産価格が、ある一定の価格(バリアー)に達するかどうかで、有効になったり無効になったりするのが特徴。 ノックアウト・オプションノックイン・オプションの2種類がある。
 関連 → ノックアウト・オプションノックイン・オプション
ヒストリカル・ボラティリティ
 (Historical Volatility / Statistical Volatility)
オプションの原資産価格の、過去の価格変動率から計算される値。
ヒストリカル・ボラティリティと、他の要素 (原資産価格、権利行使価格満期日までの日数、金利)を元に、オプション価格(プレミアム)の理論値を算出することができる。
プレミアムの理論値を計算する方法として、ブラック・ショールズ方式があり、現在最も広く活用されている。
 関連 → ボラティリティインプライド・ボラティリティブラック・ショールズ
プット・オプション
 (Put Option)
ある物(=原資産)を売る権利。 プット・オプションの買い手は、権利行使価格原資産を売る権利を持つが、これは必ず売らなくててはならないという義務ではない。 一方、プット・オプションの売り手は、買い手の権利行使に応じて原資産を引き取る義務がある。
ブラック・ショールズ モデル
 (Black Scholes Model)
1973年にFisher BlackとMyron Scholesが考案した オプション・プレミアムの計算モデル。 現在でもプレミアムの理論値を算出する際に、広く活用されている。  
 関連 → ヒストリカル・ボラティリティ
ブル
 (Bull)
強気相場のこと。
市場に対してブルという時、市場は今後上昇するだろう、という見方をしているという意味。 オプションのスプレッド名と組み合わせて使われることも多い。
例)バーティカル・ブル・コール → コールを買い、それよりもアウトのコールを売るスプレッド
プレミアム
 (Premium)
オプションの価格。
プレミアム10,000円のオプションとは、10,000円で取引されるオプションのこと。
ベア
 (Bear)
弱気相場のこと。
市場に対してベアという時、市場は今後下落するだろう、という見方をしているという意味。 オプションのスプレッド名と組み合わせて使われることも多い。
例)バーティカル・ベア・プット → プットを買い、それよりもアウトのプットを売るスプレッド
米国中期債権
 (U.S. Treasury Note)
市場取引可能な米国政府の債権で、満期が1年から10年のもの。
米国中期債権を原資産とする先物、先物オプションでは、10年物、5年物、2年物がCBOTに上場している。 特に、10年物(10 Year T-Note)と5年物(5 Year T-Note)の中期債権は非常に活発に取引されており、オプション取引の流動性も高い。
 関連 → 10 Year T-Note5 Year T-NoteT-NoteT-Bond
米国長期債権
 (U.S. Treasury Bond)
市場取引可能な米国政府の債権で、満期が10年以上のもの。
米国長期債権を原資産とする先物、先物オプションでは、30年物(30 Year T-Bond)がCBOTに上場しており、活発に取引されている。
 関連 → 30 Year T-BondT-BondT-Note
ベガ
 (Vega)
インプライド・ボラティリティの変動に対する、オプション価格の感応度を表す。
常に正の値となる。 ボラティリティの変動による影響は、アット・ザ・マネーのオプションにおいて最も大きいため、ベガはインやアウトのオプションに比べて、アット・ザ・マネー付近のオプションで大きな値となる。
また、満期日までの日数が長いオプションの方が、ベガは大きくなる。(つまり、満期日までの日数が長いオプションの方が、日数が短いオプションよりもボラティリティの影響を強く受ける。)
 関連 → ギリシャ指標デルタセータガンマ
ボラティリティ
 (Volatility)
価格の変動性を数値で表したもの。
オプション取引では、原資産価格の過去の価格変動をもとに算出するヒストリカル・ボラティリティと、オプションのプレミアムから算出するインプライド・ボラティリティの2種類が活用される。
 関連 → インプライド・ボラティリティヒストリカル・ボラティリティ
ボラティリティ・トレード
 (Volatility Trading)
ボラティリティを考慮してオプション取引を行うこと。
過去の水準と比較し、インプライド・ボラティリティが高すぎるオプションを売り、逆に低すぎるオプションを買うことで、マーケットの価格不均衡を利用して利益を得ようとする取引手法。
本質的価値
 (Intrinsic Value)
原資産価格からコール・オプション権利行使価格を差し引いた額、またはプット・オプション権利行使価格から原資産価格を差し引いた額。 本質的価値を持つオプションは、イン・ザ・マネーのオプションと表現される。
 関連 → 時間価値イン・ザ・マネー

ま行

満期日
 (Expiration Date)
オプションの期限が切れる最終日。
満期日が過ぎると、権利行使は行えなくなり、オプションの価値は無くなる。
 関連 → 権利放棄

や行

ヨーロピアン・タイプ オプション
 (European Style Option)
オプションの満期日にのみ、権利行使を行えるタイプのオプション。
 関連 → アメリカン・タイプ・オプション

ら行

リバース・レシオ・スプレッド
 (Reverse Ratio Spread)
オプションの売りを行い、そのオプションよりもアウト・オブ・ザ・マネーのオプションを2倍数買うスプレッド。 支払いプレミアムをなるべく低く抑え、原資産価格が大きく動いた場合に無制限の利益を得ようとするもの。
LEAPS
 (Long-term Equity AnticiPation Securities)
満期日までの期間が9ヶ月以上あるオプションのこと。CBOEに上場している。
レシオ・スプレッド
 (Ratio Spread)
オプションを買い、そのオプションよりもアウト・オブ・ザ・マネーのオプションを2倍数売る
スプレッド。 差し引きでプレミアムを受け取ることができれば、原資産の幅広い価格帯で
利益を得ることが出来、最大利益も大きいのが特徴。
ロールアップ
 (Roll Up)
あるオプションのポジションを手仕舞い、権利行使価格が高いオプションのポジションを新たに持つこと。 例えば、権利行使価格450ドルの金先物オプション(コール・オプション)を売っていて、金先物価格が上昇したため、そのオプションを手仕舞い、権利行使価格500ドルのコール・オプションを新たに売るといったこと。
 関連 → ロールダウン
ロールオーバー
 (Roll Over)
オプションや先物取引で、期近のポジションから期先のポジションに乗り換えること。
例えば、ある銘柄の3月限のコール・オプションを売り、満期日が来る前にそのポジションを閉じ、4月限のコール・オプションを新たに売ること。
ロールダウン
 (Roll Down)
あるオプションのポジションを手仕舞い、権利行使価格が低いオプションのポジションを新たに
持つこと。 例えば、権利行使価格400ドルの金先物オプション(プット・オプション)を売っていて、金先物価格が下落したため、そのオプションを手仕舞い、権利行使価格350ドルのコール・オプションを新たに売るといったこと。
 関連 → ロールアップ
ロング
 (Long)
「買い」の意。
例えば、「オプションのロング2枚のポジションを持っている」というのは、オプションを2枚買って保持している状態のこと。
 関連 → ショート
ロング・ストラドル
 (Long Straddle)
アット・ザ・マネー付近のコールオプションプットオプションを同時に売るスプレッド
相場の大きな変動によって利益が得られる。
 関連 → ロング

わ行

ワラント
 (Warrant)
割り当て
 (Assignment)
オプション保持者が権利行使を行った際に、オプションの売り手に原資産の受け渡し要求が来ること。 割り当てを受けたオプションの売り手は、原資産(または先物ポジション)を、権利行使価格で受け渡す義務を負う。

数字

5 Year T-Note
 (5 Year Treasury Note)
CBOTに上場している、満期が5年の米国中期債権
先物およびオプションの取引が、非常に活発に行われている。
 関連 → 米国中期債権T-Note
10 Year T-Note
 (10 Year Treasury Note)
CBOTに上場している、満期が10年の米国中期債権
先物およびオプションの取引が、非常に活発に行われている。
 関連 → 米国中期債権T-Note
30 Year T-Bond
 (30 Year Treasury Bond)
CBOTに上場している、満期が30年の米国長期債権
先物およびオプションの取引が、非常に活発に行われている。
 関連 → 米国長期債権T-Bond