バイナリーオプション

2011年の初め頃から、通貨のバイナリーオプションを取り扱うFX会社が増えてきました。
最近では通貨以外の原資産を対象にしたバイナリーオプションもあります。

バイナリーオプションを取り扱う会社では、指定した通貨ペアの価格が「ある一定期間において上がるか? 下がるか?」という二者択一の選択肢をトレーダーに提供し、その結果によって決済を行います。(ハイ・ローと呼ばれるもので、最も一般的なバイナリーオプションの種類)

トレーダーは満期時の価格が設定価格より上か下かを予想し、当たれば所定の金額が払い戻される一方、外れれば購入資金を失います。

オプショントレードの観点から見ると、FX会社は売り方となって胴元の役割を担うのに対し、トレーダーは買い方となってバイナリーオプションを購入する立場になります。

バイナリーオプションは「誰でも簡単にできる」との謳い文句でシェアを拡大していますが、「胴元であるFX会社が全てのルールを決定し、会社として利益を上げられるシステムになっている」という点について、トレーダーはよく理解しておく必要があります。

オプションの購入期間、基準となるレート、払い戻しの倍率(ペイアウト率)はFX会社が決定するため、業者がその気になれば、いくらでも業者側に有利なルールを作ることが出来ます。

さらに海外のFX会社の場合、不正があった場合などに日本の法律で訴えることもできないため、泣き寝入りを余儀なくされる可能性もあります。
(筆者は試しにOptionFairという海外業者と取引してみましたが、取引後に報酬が支払われず、その後連絡を入れても返事が来ませんでした。)

オプションという名称が付いているものの、中身は「丁半バクチ」になっているのが業者相手のバイナリーオプションの本質かもしれません。 オープンな市場ではなく、業者に対して買い契約しかできないという制限もあります。
(CME等のマーケットで取引されているバイナリーオプションとは別物)

2013年11月には金融庁による新規制が適用され、口座開設や取引時間などに一定の制約が課されるようになりました。 しかし、金融庁に登録されていない海外業者も依然として営業を続けており、消費者トラブルが後を絶ちません。

 <参考>