日本の有価証券オプション

証券オプションとは、証券取引所で売買される株式や上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)といった「証券」を対象とするオプションのことです。

日本では現在、株式オプションETFオプションREITオプションが取引されており、東証ではこれらをまとめて「有価証券オプション(通称かぶオプ)」と呼んでいます。

個別株式のオプション(株券オプション)

株式オプションとは、トヨタ、日立、ソニーといった上場企業の株式を原資産とするオプションのことです。

株式オプションの取引高は、全銘柄を合わせても一日に数千枚程度となっており、日経225オプションの20分の1ほどの取引高にとどまっています。

■2011年の証券オプション取引高

(1月〜12月 合計)
東京証券取引所: 1,077,311枚(一日平均 4,397枚) 前年比 29%増
大阪証券取引所: 1,231,796枚(一日平均 5,027枚) 前年比 214%増

  合計: 約 230万枚(一日平均 9,424枚)

(2008年以降は株式オプションに加えて、ETFオプションとREITオプションも合わせた「証券オプション取引高」としてデータが公開されています。)


■東証 有価証券オプション取引高の推移
東証 株式オプション取引高の推移(2010年)
株式オプション 投資部門による取引状況(2010年)
(東京証券取引所 マーケット・ハイライトより)

2011年より、国内の大手証券会社が有価証券オプションのオンライン取引に初めて対応し、個人投資家にとっての利便性が大きく向上しました。 しかし、取引の普及にはまだ至っておらず、市場の流動性は依然として低い状態です。(2012年1月現在)

今後は国内外の個人投資家をいかに呼び込むことができるか? という点がカギになると思いますが、アジアや欧米各国で取引所の競争が激化する中、日本独自の優位性を見い出せなければ難しいかもしれません。

ETFオプション

2008年5月、上場投資信託(ETF)を対象とするオプションが初めて大阪証券取引所に上場されました。
その後、東京証券取引所もETFオプションの取引を開始し、現在では10種類程度のETFオプションが上場されています。

オプションの取引対象となっているETFは、大証のダイワ上場投信―日経225(銘柄コード1320)、日経225連動型上場投資信託(1321)、および東証の上場インデックスファンド225(1330)、TOPIX連動型上場投資信託 (1306)などです。

投資家はこれらのオプションを利用することにより、日経平均株価に連動するETFを保有しながらカバード・コールを売ったり、ETFを保有しながら保険としてプットを買うといった取引が可能になります。

ETFオプションは、仕組みの上では上記の株式オプションと全く同じであるため、東証では「有価証券オプション(かぶオプ)」として一まとめにしています。(大証では「個別証券オプション」として同じ扱い)

カブドットコム証券では現在、マーケットメイクが行われている東証30銘柄(TOPIXコア30採用銘柄)のみオプション取引を扱っており、ETF銘柄についてはまだオプションの取扱いがスタートしていません。
今後のネット証券会社の取扱いに期待したいところです。

REITオプション

不動産投資信託(REIT)を対象として取引されているオプションが「REITオプション」です。

仕組みや取引方法などは株式やETFオプションと同じです。 REITは広い意味でETFの一種と見ることもできますので、REITオプションはETFオプションの一種と言えます。

オプションの取引対象となっているREITは、大証の日本ビルファンド投資法人(銘柄コード8951)、ジャパンリアルエステイト投資法人(8952)、および東証に上場の野村不動産オフィスファンド投資法人(8959)、ジャパンリアルエステイト投資法人(8952)などです。

ただ現時点では国内のネット証券による取扱いが無く、取引はあまり行われていない状況です。

今後の可能性

かねてより期待されていた株式オプションのオンライントレードですが、2011年4月にようやくスタートしました。
とはいえ、当面は一部のネット証券でしか取引できないことや、新規売建ができないといった制限もあるため、本格的な普及にはまだしばらく時間が掛かりそうです。

2011年の日本の株式オプションは、全ての銘柄を合わせても一日に1万枚以下の取引高しかありませんでした。 一方、海外のデリバティブ取引所では、一日に数千万枚という規模の株式オプション(およびETFオプション等含む)が取引されており、多くの個人投資家が取引に参加しています。

今後、ネット証券会社が積極的に株式オプションを取り扱うようになれば、日本でも個人投資家の取引が増え、市場規模の拡大につながる可能性も高まると思います。

(参考:東証 有価証券オプション(かぶオプ) 対象の有価証券